いろどり社会保険労務士事務所、代表の内川です。
この度、両立支援コーディネーターの基礎研修を修了しました。
両立支援コーディネーターとは、労働者(患者)やその家族からの依頼を受けて労働者に寄り添いながら相談支援を実施し、
労働者、主治医、企業・産業医のコミュニケーションのサポートを行う者です。
病気にかかった労働者がスムーズに職場復帰できるように、
仕事を理由として治療を中断することなく継続治療できるように、医療機関に受診を始めた早期の段階から
対象者の依頼を受けて介入する新たな職種です。(「両立支援コーディネーターマニュアル」より抜粋)
労働者は病気になってしまうと、今の仕事を辞めなければいけないのではないか、
続けるとしてもどうやって言い出せばいいのかわからない、
治療費を払わなければいけないから収入が途絶えるのは困る、等
多くの不安を抱えることになります。
一方で会社も、医療の専門家ではないので何を気をつけるべきかわからない、
今の会社の制度のままで治療中の労働者を働かせていいのか不安、等
労働者に寄り添いたくてもその方法がわからないという悩みをお持ちです。
両立支援コーディネーターとは、そんな両者(場合によっては主治医や産業医)の間に立ち、
調整役となって労働者の雇用と治療の継続をサポートする役割ということです。
現在、日本人の2人に1人が癌にかかると言われています。
また、最近ではハラスメントや新型コロナウィルスによる環境の変化により、メンタル疾患にかかる方が増えています。
治療と仕事の両立に悩むことは、誰にとっても他人事ではなく、
いつ自分や大切な人に起こってもおかしくない出来事なのです。
両立支援コーディネーターになれるのは社会保険労務士だけではありません。
医療関係者、カウンセラー、会社の人事担当者等、多くの機関でたくさんのコーディネーターが活躍しています。
個人によって、病状も職場環境も異なりますので、両立支援には最初から明確な正解がありません。
ですが、少しでも当事者の方の不安や悩みを取り除けるよう、両立支援コーディネーターは親身になって寄り添います。
ご自身や大切な方のもしもの時のためにも、
ぜひ「両立支援コーディネーター」の存在を頭の片隅にでも入れておいていただけると嬉しいです。